人文社会系
人文社会系は、国語分野、社会分野、英語分野の3分野から構成されます。 その主たる目的は、国語科、社会科、英語科に関係する教科教育と専門学問の方法を身につけた、専門性の高い小・中・高等学校教員を育てることです。
1年生では、基盤教育の学修等を通じ、どんな専門にも通じる広い教養を身につけ、2年生では、各分野での学修を深めていきます。3年生以降ゼミに所属し、それぞれの専門学問の方法論を身につけて、本格的な教育実習に臨みます。4年生では、大学での研究の集大成として卒業論文を執筆します。 具体的な開講科目やゼミ紹介については、次に示す各分野紹介もご覧ください。
国語分野では、日本語学・日本文学・漢文学・国語科教育の専門科目を幅広く履修し、小学校・中学校・高等学校の国語科の教員に必要な、知識・技能・態度を身につけることができます。 4年次には、専門分野に応じたゼミに所属し、卒業論文の制作を行います。また、文学散歩や卒論発表会など、学年とゼミの枠を超えて、教員と学生が交流する国語分野全体の行事も充実しています。 総合的国語力の育成をめざすのが国語分野です。
日本語学概説、日本文学概説、漢文学概説、書写法、中等国語科指導法、文章表現、日本語学講読、日本文学講読、国語教育演習、日本語学演習、日本文学演習
社会分野は、小学校や中学校の社会科、または高校の地理・歴史、公民の先生になりたい人のための分野です。 この分野では、歴史・地理・政治・経済などの社会についての知識を深めるだけでなく、子どもたちが社会について自ら興味・関心を持ち、自分の意見を持って、よりよい社会を作るために行動できるような、そんな教育ができる先生になるための力を身につけていきます。そのために、社会科に関連する学問(哲学・倫理学、法学、社会学、地理学、歴史学、社会科教育学など)を幅広く学びながら、3、4年次には各専門分野に応じたゼミに所属し、一つの学問を深く学んで、その学問の考え方と方法を身につけていきます。1、2年次には「巡検」と呼ばれる、実際に現地へ行って学ぶ学習活動なども例年行われています。 これからの社会科教育をもっとよりよくしていきたい人を歓迎します。
初等社会科指導法、中等社会科指導法、各種概論・特講・演習(日本史、外国史、地理学、地誌学、法学、社会学、哲学、倫理学)
英語分野では、英語教育・英米文学・英米語学・英米文化などを学び、小・中・高で英語を教えるのに必要な専門性を身につけることができます。 英語分野の授業は少人数のクラスが大半で、落ち着いた雰囲気の中、学習に励むことができます。 3年次から4年次にかけて、自身の希望する指導教員のもとで研究テーマを決め、卒業論文の作成に励みます。卒業生は主として小・中・高の教員として活躍しています。
英語学入門、英文法演習、英語学演習、英語文学入門、英語文学演習、オーラルコミュニケーション演習、現代英語表現法演習、英作文、イギリス文化論、アメリカ文化論、中等英語科指導法、英語科研究セミナー
中学校や高等学校の国語科の教材を、授業でどのように活用するかを学びます。教室で生徒が話したり考えたりする様子を想像しながら教材の内容を丁寧に読み取り、より良い授業を行う方法について考えていきます。授業計画や教材開発に必要な基礎的な力を身につけることを目指しています。
講義担当教員・高井太郎 助教
日本国憲法の中核的価値である「個人の尊重」とは何か、また、多数意見によっても否定できない人権の概念を考察し、憲法の存在意義を検討します。さらに、これからの社会の在り方を、主権者として考える基礎として法学を学び、自分の意見を論理的に主張できる能力を修得します。
講義担当教員・黒川亨子 准教授
この授業では、子どもたちの「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、社会科・地理歴史科における単元・授業づくりの方法を実践的に学んでいます。 その前提として、将来、教員を目指している受講生自身が、社会科・地理歴史科としての「深い学び」を経験できるような機会を多く取り入れています。
授業担当教員・熊田禎介 准教授
日本語にも触れながら、英語の文法的特徴について考察を行っています。両言語を比較することで、英文法に対する理解がより深まるのと共に、将来英語教師になるという目標に向けて、「日本語を母語とする生徒が多い中、どのように英文法を教えるべきか」という問いに真剣に向き合うきっかけにもなります。
講義担当教員・岩﨑宏之 准教授